2009年9月30日水曜日

自民党の行く末

新総裁ならびに新党3役などが決まった自民党だが、あまりパッとしない
というのが率直な感想ではないか。

総裁    谷垣禎一
幹事長   大島理森
総務会長 田野瀬良太郎
政調会長 石破茂

と、谷垣の総裁戦での貢献度が今回の体制につながったようである。
来年の参議院選挙に向けての布陣には、いささか不安を感じるのでは
ないか。

自民党は野党経験がほとんどないに等しいので、未だに本当の意味での
危機感が薄いように見える。挙党体制と言っても国民(有権者)へのアピ
ール・ポイントがなければ何の意味もない。

来年の参議院選挙に負けてようやく危機感というよりメルトダウンの現実化
への恐怖に戦くのかも知れない。

まあ、谷垣総裁になった時点、人材の枯渇は如何ともしがたい状況なの
だろう。

2009年9月28日月曜日

亀井静香の暴走

内閣に入った途端、自己顕示欲の塊の亀井静香の暴走グセが早くも炸裂
している。 もともと、金融担当などの役職をつけたこと自体がこの状況を
想定できるものだった。

国民は民主党と国民新党、社民党などの連立政権を望んだわけはなく、
友愛なる陳腐な言葉で丸く納めようとする鳩山総理の気概のなさに由来
するこの連立には否定的な人は多いことだろう。 いずれ参議院で過半
数を獲った場合、小沢など連立の見直しを図るだろう。

今回、亀井の言動をみると15年前から一つも成長していないことが分か
る。 15年前、醜悪な政権、自社さきがけ政権で自民党が内閣に復活した
時、亀井静香も内閣(運輸大臣)に入り、早速、下野した時、自民党につ
れなくした企業いじめを行っていた。(全日空)

その時のいじめの言葉が今回と似ている。 当時、全日空は客室乗務員
の非正規雇用に切り替えようとしていた。(当然コスト削減の為)亀井は
「乙女の心を踏みにじる。」などと言い、全日空に圧力をかけていた。
(たぶん献金を多くしろとでも暗黙の主張をしていたのかもしれない。)

今回も弱者救済(中小企業の経営者やローン残高者)という隠れ蓑を使い
金融機関への圧力を行っている。

亀井のイメージは「許永中お主も悪よのう」という時代劇のセリフがぴったり
くるキャラクターのため、自己の権力誇示には、やはり気を使っているのか
も知れない。

如何せん、当分亀井の暴走は収まらいはずである。もしかすると民主党に
ダメージを与える事が目的なのかも知れない。 民主党に近々の参議院の
補欠選挙で勝って欲しくないためかも知れない。 仮に民主党が参議院で過
半数を取れなければ、国民新党や社民党との連立は少しでも維持される
結果につながることは明白である。

2009年9月27日日曜日

日航の再建

政府監督下で経営再建中の日本航空が前原国土交通相に対し、借入金の
返済などで、2010年3月末までに2800億円、11年3月末までに4500億
円の資金が必要になるとの見通しを示していたことが26日、明らかになった。

         2009年9月27日読売新聞より

この数字からも分かるように、日本航空の再建はかなり厳しい状況にある
事が分かる。 この借入金が何が主だったものだったのか、はっきりわから
ないが、経営のミスが大きいものと考える。

航空業界の破たんは世界的に見て頻繁に起きているので、珍しいことでは
ないが、JALが破たんするとなるとそのインパクトは計り知れないものがある
と考える。航空業界の構造的、赤字体質の経営そのものの見直に迫られて
いるように思われる。

 

2009年9月24日木曜日

公約至上主義

八ッ場ダム中止 公約至上主義には無理がある(9月24日付・読売社説)

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090923-OYT1T00946.htm

上記の記事を読んで疑問に思うのがマニフェストとはどういうものなのか?

読売の考えでは、マニフェストであっても柔軟に対応したほうが良いと最も
らしい風に論じているが、これではマニフェストにならない。

はたして早々に民主党政権がマニフェストを反故にしていたなら、マスコミ
は賛同しただろうか、多分改革が後退するなど批判していたことだろう。

マスコミは後追いである意味無責任に発言しているように感じてならない。

ここで重要なことは、今まで公共事業は建設中のものは採算度外視に
無駄に続けられていた。 どんなに反対意見が多くてもやめらない体質
にあった。 諫早湾の干拓事業がそのいい例である。

さらに、日本の水資源の確保という点では、関東より四国のほうが重大
な危機にある。(毎年の水不足で取水制限をしている)

しかし、四国での水資源確保の抜本的対策が行われているとは思えな
い。

緊急性から言ったら、八ツ場ダムより四国の早明浦ダム並び四国の
水がめの整備のほうが重要に決まっている。

2009年9月23日水曜日

鳩山外交の危うさ

当初から外交・安全保障の面で一抹の不安を抱えたいた民主党だが、
岡田外相、鳩山首相と順々に訪米し、ある程度の成果を見せているよ
うだ。

しかし、これからが正念場となるだろう。鳩山が掲げる「友愛」も、せいぜい
掛声のみスローガンでしかない。現実は米中の挟間で日本の向かうべき
方向をはっきりさせなくてはならない。

「友愛」なる八方美人的対応では、外交におけるイニシアティブなど目指
せるものではない。 

今回、鳩山首相はまず、中国の胡錦濤国家主席との会談に臨み、親米
1本でないことをアピールしたかったようだが、中国サイドの意向は日中
より米中のほうが関心が高いため(当然であるが)、鳩山が掲げる「東ア
ジア共同体」には現時点ではそれほど乗り気ではないだろう。

むしろ、鳩山外交の難しさ、日米同盟を基軸とすると口では言っても、
マニフェストに掲げた「郵政見直し」などアメリカが心よく思わない政策
が実施されると、日本に対する圧力を強めることだろう。

まあ、何にせよ「友愛」だけで外交はできないことは間違いない。

2009年9月22日火曜日

民主党の試金石

ここ数日間、八ッ場ダムがらみのニュースが世間を騒がせている。

民主党のマニフェストなのだから初志貫徹してもらいたい。この問題を
大きくしているのが、政権公約でもマニフェストでも、有権者の中に軽く、
見ているのではないだろうか。知事たちの発言も、総論賛成・各論反対
というエゴが見え隠れているような気がしてならない。

今回のダム建設問題で、事業を継続しても、また中止にしても莫大な
コストが掛かるのは当然である。しかし、今回の選挙で民主党がマニ
フェストに掲げた政策(ダム建設中止)は、何としても実現しなくてはな
らない。それが日本の民主主義を守ることのつながる。

地元住民だけの声だけでなく、全国民の税金の使い方そのものの在
り方が問われているとも言える。

諫早湾の干拓事業での硬直した行政の在り方に国民のひとりとして
疑問を持っていたものとして、今回の前原国交大臣にはくどいようだ
が、マニフェスト実現に全力を挙げた貰いたい。

たとえ、地元住民の声が潰されようとも、国民全体では、無駄な公共
事業にはNOを言えるようにしなければならない。

2009年9月20日日曜日

民主党政権の行方

今回の民主党政権は、はっきり言って小沢傀儡政権であることに間違
いない。 テレビなどで原口総務大臣など、小沢は変わったというが、
それは政権を取るまでのポーズに過ぎない。

鳩山総理では、小沢に頼らなくては、何もできないことだろう。次の総理
候補の岡田のような原理主義者のほうがむしろ自分のカラーを出すこと
は出来るだろう。(おぞましいが)

鳩山は友愛なるどうでもいい言葉を持ち出すあたり、全てが万事、和を
持って尊しと成す的な、根性しか出せないことだろう。

リーダーシップの欠如は、今から想像できる。したがって小沢が影となり
民主党の政権基盤の安定に努め、さらに来年の参議院選挙での陣頭
指揮で小沢の勘違いが多くの国民の目につくことになるだろう

ただ、野党の自民党の谷垣や河野では、強力な野党などになれず、別
の人材が出てくることが望まれる。(今回の総裁選に出馬する西村が
どの程度の人材か見極める必要がある。)

小沢の近々の課題は亀井や福島の首をいつ切れるかが民主党政権
基盤を盤石なものにするための最大の課題である。

2009年9月19日土曜日

民主党連立政権の不協和音

発足して間もないが、連立政権内での不協和音が聞かれてきそうな気配が
する。それは間違いなく亀井静香と原口一博との間に亀裂が走る恐れが
ある。もちろん、小沢一郎にとってそんな事が解りきったことだろうが。

今回の人事の問題は、鳩山の友愛なる、八方美人的人事にある、社民や
国民新党に大臣のポストを用意するあたり今後の政権基盤に対する不安
の表れでしかない。 (次の参議院の補欠選挙で勝たなければ、参議院での
単独過半数は得られない為の保険のためと考える。)

亀井は当初、鳩山にポストは一任するなど、殊勝な態度でいたが、防衛大臣
なるものを提示されると、郵政の怨念冷めやらぬ亀井にとって、飲めない
ポストであり、どうしても総務大臣のポストが欲しかったのだろう。

小沢と亀井はそれほど、親しい間柄でもなく、むしろ新進党潰しを野中、亀井
が先頭になってやっていたことからも長年の蟠りがすぐに氷解するとは思え
ない。

むしろ、小沢の腹はいつでも亀井を潰せる状態にしておきたいが為、絶対に
総務大臣のポストは渡せなかった。苦肉の策で郵政担当なるポストを鳩山が
ひねり出したものと考える。

さらに、小沢にとって、メディアに出たがる原口の総務大臣のポストを与えた
事は、亀井と対決するうえである程度の人材を用意しないといけないという
考えのほかに、混乱によって、両者をポストから下ろすことも視野に入れて
いるはずである。

さっそく、亀井が融資返済のモラトリアムなる法案を国会に提出しようとする
独断専行が目についている今、もうすでに綻びが見え始めていると考えて
良いと思われる。

友愛、鳩山ではこの難問を解決できる器量もなく、影で小沢の力がはたらく
ことは間違いない。

2009年9月18日金曜日

民主党政権を占う

鳩山政権の発足時の支持率が軒並み70%以上の高い支持率を得ている。
最初の期待という国民の多くの願いの現れだろう。

今、鳩山政権は大不況の真っ只中にいる日本を如何に景気回復の軌道に
乗せるかが一番肝要なことは言うまでもない。

彼らのマニフェストはばら撒きに近い、財源の見込みがはっきりしないものが
多い。児童手当ひとつとっても、連立政権内での意識のズレはすでに見受け
られる。無駄の削除というが、これを官僚に認めさせることが一番難しい事は
言うまでもない。

結局、新たな景気対策の為に国債増発を余儀なくされるケースが一番手っとり
早い対応である。 

しかし、鳩山総理は政権を取る前に財金分離と言って、日銀の自主性のために
財務省から天下り人事を拒否していたが、新たな国債発行では、その理想とする
財金分離が脆くも崩れる恐れが強いと言える。

2009年9月17日木曜日

Web解析ソフト

日産がWeb解析ソフト導入し、見込み顧客の獲得狙うという記事が載って
おりました。

以下 IT mediaより

日産自動車は、同社のWebサイトにWeb解析ソフト「Omniture SiteCatalyst」
を導入した。Webサイトに訪れる利用者を分析し、見込み顧客の獲得につなげ
る。解析ソフトを提供したオムニチュアが9月16日に発表した。
 
日産はOmniture SiteCatalystの導入により、店舗や試乗車の検索、Web上で
の案件の見積もり、カタログ請求などの顧客の行動を分析し、結果を商品販売
のプロセスやWebサイトの企画に活用する。

9月16日のニュースでは、アドビがオムニチュアを18億ドルで買収するという
記事が掲載されておりました。

今後、益々Web解析ソフトのニーズが高まり、分析力もアップしていくこでしょう。

2009年9月16日水曜日

民主党政権

9月16日、鳩山由紀夫総理のもと民主党・国民新党・社民党の連立政権が
発足した。顔ぶれはざっとこんな感じ。

 総理         鳩山由紀夫 62
 副総理・国家戦略 菅  直人 62
 総務         原口 一博 50
 法務         千葉 景子 61
 外務         岡田 克也 56
 財務         藤井 裕久 77
 文部科学      川端 達夫 64
 厚生労働      長妻  昭 49
 農水         赤松 広隆 61
 経済産業      直嶋 正行 63
 国土交通      前原 誠司 47
 環境         小沢 鋭仁 55
 防衛         北沢 俊美 71
 官房         平野 博文 60
 国家公安委員長  中井  洽 67
 金融・郵政改革   亀井 静香 72
 消費者・少子化   福島 瑞穂 53
 行政刷新      仙谷 由人 63

 ※菅氏は経済財政諮問会議の廃止まで経済財政相と科学技術相を、
前原氏は防災・沖縄・北方相を、中井氏は拉致問題相を、福島氏は
男女共同参画・食品安全相をそれぞれ兼務する。
(2009年9月16日22時40分 読売新聞より)

まあ、亀井氏と福島氏の入閣させる、鳩山氏の友愛は、後の禍となる
かもしれません。 外交問題で内閣不一致を露呈させるでしょうし、
郵政の怨念だけで政治をしたがる亀井静香では先が思いやられる
でしょう。

他は法務大臣の千葉景子氏も死刑反対の立場の弁護士出身ですし、
鳩山(邦)や保岡のように法律を順守する気もないでしょうし、死刑執
行はないでしょう。

期待できるのは、総務の原口氏くらいでしょうか。(嫌いな政治家で
すけど)

後、長妻氏は今までいろいろ年金問題で活躍なさっていたので期待
というより、お手並み拝見といったところでしょうか。

最後に、外務の中国大好きジャスコ岡田もどうでしょうか?

2009年9月15日火曜日

ジャック・アタリの博愛

市場と民主主義をつなぐものとしてアタリが考える博愛とは次のものに
なります。

①法律的に博愛主義の権利と義務を記載すること

②博愛思想を学校で教育すること

③退職者に相互扶助の非政府組織へ参画させること

④資金貸付をする機関には、博愛金融制度を設けること

⑤失業者に、報酬のある職業訓練を社会的に有益な仕事として施すこと

⑥博愛事業を租税面で優遇すること

⑦社会扶助の行政サービスを博愛団体に移管すること

⑧博愛都市空間とバーチャルな博愛株式市場を組織すること

⑨養子制度の自由化

⑩内縁的関係を相互扶助の観点から認めること

これらすべてを実現することは妄想に近いが(ユートピアなので)、私の
ような自由主義者も、この中の⑧などはニュービジネスとして案外と面白
いのではないかと考えます。

行政サービスが博愛的観点から出来うるサービス制度化するためには、
アタリのような理想論者の考えから実現できるものを選択するというのも
いいのではないでしょうか

2009年9月14日月曜日

無線LAN「IEEE 802.11n」のフル規格が正式制定へ

マイコミジャーナル 2009/9/14より

米国電気電子学会(IEEE)は9月11日(米国時間)、同標準化委員会
が無線LAN規格「IEEE 802.11n-2009」を承認したと発表した。現行
で市場に出回っている802.11n製品は「IEEE 802.11n-2007」をベース
としたDraft 2.0を準拠としたもので、通信速度100Mpbsオーバーを
うたっているが、今回承認された802.11n-2009をベースにしたフル規格
の802.11nでは理論上の最大速度で600Mbpsに達する。

仕様策定開始から7年近くが経過した802.11nだが、ようやく最終仕様
へと到達することとなった。802.11nと従来無線LAN通信方式との
大きな違いは、MIMO(Multiple-Input, Multiple-Output)方式による
デュアル(もしくはトリプル)の受送信アンテナを搭載したことにある。
複数アンテナにより通信の安定性が増したほか、チャネルボンディング
(チャネル合成)と呼ばれる2つのチャネル(1チャネルは20MHz)を
組み合わせる方式で、1チャネル時のおよそ2倍の速度での通信を
可能にする。

現行で市場に出回っている802.11nは「Draft N」の名称で呼ばれており、
1チャネル時で最大150Mbps、2チャネル時で最大300Mbpsでの通信が
可能とされているが、今回標準化が承認されたフル規格の802.11nでは
1チャネル時で最大300Mbps、2チャネル時で最大600Mbpsの理論速度
に達する。なお、チャネルボンディングは国によっては利用が承認されて
おらず、その場合は1チャネルでの通信のみが利用できる。また2.4GHzと
5GHzの両帯域での通信に対応しており、うまく使い分けることで既存の
802.11b/gの通信と共存したり、より安定な通信を実現できる。

今後出荷開始される無線LAN対応製品の多くは、この802.11n-2009を
ベースにしたチップを搭載して登場することになる。また既存のDraft 2.0を
ベースにしたPre-802.11n製品群についても、その多くはファームウェアの
アップデートで対応可能とみられる。

ようやく次期無線LANの規格が決まりそうです。 ITにおけるインフラの
性能向上はユーザーにとって何よりと言えます。

2009年9月13日日曜日

新しいユートピアとしての博愛

ジャック・アタリが1999年に書いた「FRATERNITES」:(原題 友愛)を
読んだ感想は、この本が解りやすく現代社会の問題点を提起してくれて
いると言うことである。

個人的には自由主義で市場原理主義を信奉するものとして、アタリの考え
にすべて賛成はできないが自分の理想とするものと違うからこそ勉強になる
とも言える。

アタリの経歴は人が羨むほどのもので、1943年アルジェーの富裕な商人の
子として生まれ、ポリテクニック(理工科大学校)、エコール・デ・ミーヌ(国立
鉱山高等大学院)、ENA(国立行政大学校)のコンクール(全国選抜試験)に
すべて合格っし、経済国家博士の称号を持つ秀才である。

1970年以降、フランスの社会党に入党し、ミッテランの側近として政治に参画
し、現在はその慧眼なるその分析力から、サルコジ大統領からの信頼を得、
政治に参画している。 アタリはサルコジに票は入れないが、現代の危機を
共有する意識からサルコジへの協力も惜しまないのであろう。

この本の中では、アタリは「民主主義」と「市場主義」は相容れないとしている。
「市場主義」が自由で、「民主主義」は平等のため、両者は相容れない対立項
として社会の歪みや溝を作り出している。そこを補い、つなぐものが「博愛」で
あるとしている。

「自由・平等・博愛」フランス革命の理想をこんな形で説明されると、考え方の
違いより、彼の物事の捉え方の大きさ(歴史的流れと現在の社会分析)に感
銘を受ける。

次回もアタリが考える博愛について考えてみる。

2009年9月12日土曜日

クラウド・コンピューティング

今、IT業界は次なるサービスとしてITのクラウド化というイノベーション
を展開させようとしております。

クラウドには3つの種類があり、SaaS、PaaS、IaaSというものがあり、SaaS
がアプリケーションなどサービスを提供、PaaSが開発環境のようなプラット
フォームの提供、IaaSがインフラを提供という形です。

このビジネスでは、IBMのようなオールマイティーな大企業かそれぞれの
得意分野での連携ビジネスがいいのか、まだはっきりしませんが、今後
クラウド化のビジネスの動きは活発化するでしょう。

今日のITMediaニュースによると、ネットワークインテグレーション事業を
展開するネットワンシステムズが、SaaS、PaaS事業者10数社と共同で、
クラウドサービスの連携に必要な技術やビジネスモデルを検証する
「クラウド・ビジネス・アライアンス(CBA)」を11月上旬に設立すると発表
した。

ここで重要なことユーザーにとって何かメリットなのか。そのメリットがコスト
削減程度では企業やユーザーがそのサービスを受けたいと思わないでしょ
う。

そしてITの現場にいるため、このような連携モデルがいかに時間と労力
そして不具合の対応が膨大になることは解っているため、このような連携
がうまくいくのか、ある意味興味深いものがあります。

2009年9月11日金曜日

健保組合の7割が赤字

今日のニュースで気になる記事だったので取り上げます。

大企業の会社員らが加入する健康保険組合の全国組織、健康保険組合
連合会(健保連)は11日、2008年度の決算見込みを発表した。全1497
組合(同年度末現在)のうち、約7割に当たる1030組合が赤字となり、前
年度に比べ347増えた。

全体での収支は3060億円の赤字。赤字は02年度以来6年ぶりで、
過去最悪だった02年度の3999億円に次ぐ規模となった。08年4月の
制度改正により高齢者医療への拠出金が大幅に増えたことが響いた。

健保連は「09年度は不況による賃金カットで保険料収入が減り、赤字額
は6千億円強に膨らむ」との見通しを示しており、保険料率アップなど
サラリーマンの負担増につながる恐れもある。

収入面では、加入者の増加で保険料収入が前年度比2・4%プラスの
6兆1934億円となったが、高齢者医療制度の改正に伴い、65~74歳
の医療費への拠出金が1兆4713億円と、28・6%の大幅増になった。

75歳以上への拠出金なども含めると、保険料収入に占める拠出金の割合
は過去最高の44・3%。

2009/09/11 20:15 【共同通信】より

この記事では気になる点は、「08年4月の制度改正により高齢者医療への
拠出金が大幅に増えたことが響いた。」とあるが、高齢者にも負担してもら
おうと言うのが後期高齢者医療制度ではなかったのか。この書き方では
後期高齢医療制度のために拠出金が増えたということになる。

これでは何のための後期高齢者医療制度なのかという疑問になってくる。

何はともあれ、健保組合が危機的状況にあることは否めない。

2009年9月10日木曜日

市場原理主義3

「国家の品格」でその名を馳せた藤原正彦氏が「市場原理主義」に批判的
なことを書いていて、ベストセラーにもなった本なので多くの日本人も感化
されたのだと思われる。

ここには金儲け主義に批判的なニュアンスも含まれていて、「論理」と「合理
性」頼みの「改革」であっても、社会の荒廃を避けらないとしている。重要な
の「情緒」と日本人の伝統みたいなことが書かれていて、何か説教臭いもの
に聞こえてしまう。

ここで重要なこと常に暴走の危険のある市場のメカニズムをいかに透明性
のある、ルールづくりができるかということなってくる。ここでは「情緒」では
なく「論理」が必要になってくるはずである。

本来、先の構造改革では、もっと経済を活発化させながら、市場のルール
化を実現出来ることが望ましかった。市場原理主義(構造改革)に反対する
勢力が保守層であったことがうまく改革が進まなかった。

それは市場原理主義(構造改革)のもう一つの批判として外資という存在
があった。まるで外資が日本の資産を食い散らすみたいな極端な例を持
ち出していた。

中には、亀井静香のように自民党の中枢にいた時は、長銀のリップル
ウッドへの売却を静観していたが、自民党から出ると竹中主導による
外資の呼び込みを批判していた。(次期政権ではまた閣僚になりそう
だが)

こういう人たちをみると、社会の長期ビジョンなど描くことが難しいとは思う
が、やらねば日本経済の発展はあるまい。日本は鎖国では生きてはいけ
ない。現在の大不況もアメリカ経済の落ち込みで日本の輸出産業がダメ
ージを受けていることからも、日米そして多くの国々と経済交流を進めて
いくしか日本の進む道はないと考える。

2009年9月9日水曜日

市場原理主義2

改めて市場原理主義とは、行政組織を縮小させ小さな政府を推進し、市場
に委ねる事が公平と繁栄をもたらすものと考える。政府が市場に干渉する
ことで規制が増え、経済の効率的、合理的側面から社会的富の減少が齎さ
られるとしている。ある意味、性善説に則った考えとも言える。市場の暴走
は人間の欲望の果てとも言える。

前回、この暴走を止める手立てが如何に難しいか考えてきた。 ここでは
暴走の要因(人間の欲望以外)を考えてみたい。

経済が暴走する時の兆候としては、ある意味インフレ状態にある危険分子
が散らばっていることである。物価の騰貴の商品である。 原油、穀物、
資源、土地、金融商品などがその例になる。

日本はこの中で土地と金融商品が、日本発のバブルになりえる。 そのほか
は輸入している関係上、すべて外国からの影響と言って良い。

今回もアメリカ発のサブプライムローンがことの発端でしたし、国内の格差
を齎したものは、穀物や資源、原油の高騰が拍車を駆けたことは言うまでも
ない。日本の景気後退は経済の失政でも構造改革の結果、今回の大不況
に入った訳ではなかった。

しかし、マスコミの論調は構造改革が負の遺産のごとく今回の大不況の原因
であると捉える傾向が強い。そして構造改革を新自由主義(市場原理主義)
と同一に思わせ、市場原理主義が悪の根源としている有様である。

ある意味ファナティックでかつサヴォナローラのような反動主義が跋扈して
いるように感じてしまう。

2009年9月8日火曜日

市場原理主義1

この言葉は、現在二酸化炭素なみに世界に悪影響を及ぼしているような
言われ方がされている。はたして市場原理はそこまで悪なのだろうか?

市場主義でなければ、計画経済ということになるのだろうが、人間が計画し
た通りに事が働かないからこそ、市場という神の見えざる手を使うというの
が常識になっている。たぶん、コミュニスト以外の市場原理主義批判の人
も社会主義が素晴らしい社会だと思っていない。市場の暴走に歯止めをか
けたいと言うのが考えらしい。

ここで、果たして市場の暴走(バブル)を止める手立てはあるのだろうか。
素人考えでも景気は好況と不況を繰り返すのは理解できる。この好況が
バブルに変貌するタイミングを人間は把握できるのかという問題である。

日本がバブル景気に湧いた80年代末から90年代初頭、政府が総量規制
をかける決断した時、多くのマスコミは遅きに失したと非難したが、バブル
が崩壊すると、手のひらを返すように、総量規制によってバブル崩壊の原
因にしている。

また、最近のアメリカのサブプライムも当初はFRBのグリーンスパンあたり
も低所得者が住宅を購入できて素晴らしい金融商品であるとさえ言ってい
た。

かように、バブルかどうかを見極めるの甚だ難しいのではないか、誰もが
バブルだと思った時、規制をかければバブルがはじけるリスクを取らなく
てはならない。 逆に市場に規制をかけ続ければ不況が長引く恐れも出
てくる。

2009年9月7日月曜日

イチローの2000本安打

今日のニュースで一番喜ばしいのは、イチローのメジャーでの2000本
安打達成ということです。

今さらながら、イチローの凄さを感じるし、日ごろ口にしている「日々の
積み重ねが今日の結果につながる」という事が立証されたとも言える。

そして第一打席で決めてしまった。もちろん重圧(プレッシャー)を感じて
いるだろう。しかし平常心を保つことができるのがイチローである。やはり
メジャーにいる日本人選手の中でも、明らか野球への取り組みが違うの
ではないかと思ってしまう。

イチローがメジャーの9年間で残してきた実績は並大抵のものではない
事は言うまでもなく、さらにイチローの凄さは、自分のチームが低迷して
いるこの数年間ものあいだ、野球への取り組み方、スタイルを変えずに
自分の主義を貫きとおす所にある。(それが為にチームで浮いてしまう
という見方もできるが)まさにプロと呼べる存在である。

イチローがメジャーで3000本安打が打てるよう、ファンの一人として切
に願いたい。

2009年9月6日日曜日

自民党の支持層

自民党が今回の総選挙で大敗したのは、言うまでもなく、これまで自民党
の支持だった人が票を入れなかったことにある。

ここで、自民党の支持者を分類するとこんな感じであろう。
反米保守、親米保守、自由主義、無党派という日和見的支持者の4つに
分類される。

これらが全て取り込まれた結果が先の小泉政権時代で、300を超える
衆議院議員を獲得した時だった。

その後、安倍、福田、麻生でこれら支持者は自民党に目を向けず、今回は
民主党へという消極的理由から票が流れたものと見る。

ここで重要なことは政治的に明確な立場を表明する人が、自民党から票を
移動させたことである。

小泉政権以後の言論界は反米保守的風潮が強くなり、格差社会やら
反ブッシュといった小泉政権の負の側面が強調された。さらに格差の原因
を小泉・竹中時代に求める安易な考えが万延し、自由主義が否定されて
いった。そうなると保守と自由主義の溝は深まってしまった。

こうした批判の急先鋒になったのが反米保守(西尾幹二、佐伯啓思)の
論客達である。 彼らの小泉・竹中への批判は、まるで20年前の経済
状況を良しとするノスタルジックなものである。

日本の大学教授や評論家は前から言うように、国内のみで経済活動して
いるため、グローバルに動く経済活動に疎いというより、関心を持たない。

自分の生活範囲でしか見ていない。いかに反米というスタイルがこの経済
状況で無理なことがわかっていないのかも知れないが、理想論ばかりで物
事を観ている。

郵政民営化は反米保守が言うように、アメリカの意向が働いているのは明
らかだが、現在の日本が自立し、1国で自国の経済を維持できるはずがな
い。 

反米保守と自由主義の溝は、結局自民党の支持を少なくし、反米保守も
望まないような左翼的政策を進める政権(民主党・国民新党・社民党)が
4年間は日本を支配することになった。

反米保守と自由主義に共通の何らかの合意が生まれないことには自民党
の政権奪取は実現しないのではないかと考える。

保守層が憲法改正を望むなら、小泉政権時代の議員を獲得しなくてはなら
ない。保守の論客が小泉・竹中(自由主義)を叩けば、敵を利することに気
づくべきだ。

2009年9月4日金曜日

「つくる会」教科書

9月3日の産経ニュースに、新しい歴史教科書をつくる会の
教科書の採択率の記事が載っていた。

以下、産経ニュースより引用

来春から使用される中学歴史教科書の採択で、「新しい歴史教科書を
つくる会」は3日、同会が執筆の中心となった自由社版の採択率が
1・1%だったと発表した。また、内容の約8割が同じ扶桑社版の採択率は、
「教科書改善の会」によると0・57%(3日判明分)。扶桑社版のみで0・4%
だった平成17年度と比べ、採択率は計1・67%で4倍強に増加した。
 採択は8月末までに行われ、自由社版は横浜市の8区(対象生徒数
約1万3千人)のほか私立校3校(同約250人)で採択。扶桑社版は従来の
東京都、同杉並区栃木県大田原市などに加え、愛媛県今治市などで
新規採択され、対象生徒数は計約6800人。
 また、つくる会は同日、扶桑社に出版差し止めを求めた訴訟で請求を
棄却した1審判決を受け入れ、控訴しない方針を表明した。同会は17年度
の検定後、運営方針などで扶桑社と対立。版元を自由社に移し、著作権を
めぐり係争中だった。
 24年度から使用される教科書は来年度に検定が行われ、つくる会は
自由社から、改善の会は扶桑社の子会社の育鵬社から、それぞれ歴史、
公民の検定申請を予定している。

この記事で未だにこれくらいの採択率が得られていないことに、ある意味
驚いた。 朝日新聞などは社説でつくる会の教科書を非難していたが、
左翼偏向の言論の自由大好きだが、保守的言論の自由の嫌いな新聞社
だけのことはある。 まあ朝日の影響力は大したことはないと思うが、今回
の採択率の低さは保守言論界の問題を露にしたと考えられる。

まず、「改善の会」と「つくる会」の対立、まるで左翼の内ゲバみたいなもの
である。いきつくところは八木氏と西尾氏の個人的争いで、この騒動が大き
くなってしまったところが保守言論界の脆弱なところである。 朝日などの
偏向新聞社の思う壺である。

今回の自民党の敗因にも保守言論界の現実を直視できない体質が影響
している。

次回、その点について考えてみたい。

2009年9月3日木曜日

MySpace

今日のニュースから

マイスペース、「MySpaceメール」サービスを開始 ~
ユーザに「@myspace.com」アドレスを提供

http://www.rbbtoday.com/news/20090903/62176.html 
   (冨岡晶@RBB 2009年9月3日 13:40)

やはり、SNSも外部とのやりとりに着手するみたいです。

これまで、クローズドの世界が売りのSNSが外部開かれれる
の果たした良い結果を齎すのか、まだ解りませんが、SNSの
ビジネスが曲がり角にあることだけは実感します。

2009年9月2日水曜日

自民党の敗因

改めて自民党の今回の総選挙での敗因を考えるとしたら、外的要因と内的
要因の二つが考えられる。

ひとつはこの世界的大不況の影響が一番大きい、何とかしてもらいたいとい
う願望から自民党でない民主党にやらせてみようという消極的理由が小選挙
区制度の持つ特性が今回の投票結果につながった。

さらに内的要因、すなわち自民党の問題であるが、これは安倍、福田と政権
を放り出した自民党への不信感である。国民の信任も受けずに総理になった
福田、麻生に対する拒絶反応が今回の選挙での敗因になったはずである。

そして、副次的要因であるが、日本のマスコミの反権力思想でしか報道出来
ない、世論誘導も自民党にとって逆風になったと考える。

マスコミは小泉政権の負の遺産とかで、何とか小泉のせいにしたがるようだが
政権を辞めた後にもこれほど責任をいうのもの変な気がする。

格差問題を小泉政権のせいにしたがるマスコミだが、小泉政権時に格差問題
で追及したマスコミなどなかった。 当時は不良債権、道路公団、郵政というト
ピックで追及していた。 格差は景気が良くなれば広がるのが当たり前である。
国民全員が生活レベルをおとして中流意識を共有するし格差解消はない。

マスコミは高給取りの業界だが、一部、堀江、村上らへの反感を国民の低所得
者の怒りに転嫁させていたとしか思えない。

もしかすると、この副次的要因が地殻変動を引き起こした最大の要因とも言える。

2009年9月1日火曜日

自民党の今後

今回の総選挙は自民党にとって、大きな痛手を残したことは間違いない。
当初より劣勢は伝えられたもののこれほどまでの惨敗を期すとは自民党
の多くの議員が思っていなかったのではないか。およそ300議席が100
議席にまで減ってしまった。

今回の民主党の小沢前代表が力を入れた公明党潰しは、今後自民党
と公明党の連立見直しに発展するものと考える。

自自公以来、自民党は公明党の協力のもとで選挙を戦ってきた。今後
その関係崩れるとなると、自民党は一から党組織、並びに選挙体制の
構築を図らなくてはならない。

次回の総選挙で、前回の小泉旋風のような風が吹かなければ、もはや
政権与党の道はないかも知れない。今回の選挙で自民党のトップは
反小泉の面々が重用したことからも、小泉カラーの打ち消しに躍起に
なっていたが、むしろマイナス面の影響が大きかったと思う。

いずれにせよ、自民党は結党以来の最大危機を迎えたと言ってよい
だろう。 日本新党中心の連立政権とは違い、曲がりなりにも単独で
絶対多数の議決権を持つ民主党では意味合いが違う。

また当時のように、内部分裂を図り、自社さきがけ、という連立政権の
模索も今回は不可能であろう。