2009年9月6日日曜日

自民党の支持層

自民党が今回の総選挙で大敗したのは、言うまでもなく、これまで自民党
の支持だった人が票を入れなかったことにある。

ここで、自民党の支持者を分類するとこんな感じであろう。
反米保守、親米保守、自由主義、無党派という日和見的支持者の4つに
分類される。

これらが全て取り込まれた結果が先の小泉政権時代で、300を超える
衆議院議員を獲得した時だった。

その後、安倍、福田、麻生でこれら支持者は自民党に目を向けず、今回は
民主党へという消極的理由から票が流れたものと見る。

ここで重要なことは政治的に明確な立場を表明する人が、自民党から票を
移動させたことである。

小泉政権以後の言論界は反米保守的風潮が強くなり、格差社会やら
反ブッシュといった小泉政権の負の側面が強調された。さらに格差の原因
を小泉・竹中時代に求める安易な考えが万延し、自由主義が否定されて
いった。そうなると保守と自由主義の溝は深まってしまった。

こうした批判の急先鋒になったのが反米保守(西尾幹二、佐伯啓思)の
論客達である。 彼らの小泉・竹中への批判は、まるで20年前の経済
状況を良しとするノスタルジックなものである。

日本の大学教授や評論家は前から言うように、国内のみで経済活動して
いるため、グローバルに動く経済活動に疎いというより、関心を持たない。

自分の生活範囲でしか見ていない。いかに反米というスタイルがこの経済
状況で無理なことがわかっていないのかも知れないが、理想論ばかりで物
事を観ている。

郵政民営化は反米保守が言うように、アメリカの意向が働いているのは明
らかだが、現在の日本が自立し、1国で自国の経済を維持できるはずがな
い。 

反米保守と自由主義の溝は、結局自民党の支持を少なくし、反米保守も
望まないような左翼的政策を進める政権(民主党・国民新党・社民党)が
4年間は日本を支配することになった。

反米保守と自由主義に共通の何らかの合意が生まれないことには自民党
の政権奪取は実現しないのではないかと考える。

保守層が憲法改正を望むなら、小泉政権時代の議員を獲得しなくてはなら
ない。保守の論客が小泉・竹中(自由主義)を叩けば、敵を利することに気
づくべきだ。

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